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私、海外旅行に畳持参の思ったことをぼそぼそ・だらだらと書き綴ります


by kaigaitata
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ただそれだけの風景

こことは別に音楽専門blogをやっているので
普段はここで音楽のことは書かないのですが、
この季節だから語ってみたくなったことがあったので書いてみます。

スキマスイッチのミニアルバム「君の話」の最後に
「ただそれだけの風景」という曲があります。
これは桜並木の下に咲いているたんぽぽの心情を歌ったものです。
この道を通る人たちはいつも桜ばかり見ていて
下に咲くたんぽぽにはまったく気づかない。
ところがある日、ある女の子がたんぽぽに気づいて微笑んでいる。
その出来事があって、たんぽぽはささやかな喜びを知る。
いつか、自分が綿帽子になったらその子の元に飛んでいきたい…
そう願っているたんぽぽの気持ちを知ってか知らずか、
この曲のもうひとりの主人公(人間)は
そんな光景に「ただそれだけのことさ」とつぶやく。



周りの人から見たらたいしたことじゃなかったとしても
自分にしてみたらそんなささやかな幸せを知って
前を向いて歩いていけそうだと思う。
この曲も桜の花のような一瞬のはかなさを持っています。
と同時に、たんぽぽのようなけなげさも持ち合わせています。
「すべて物の見方しだいだって忘れてんだろう」というフレーズがあるのですが
本当に視点をちょっと変えるだけで、
見たことのない世界に気づくものなんだな、
こういう考えも出来るんだって気づかされることもあります。
桜とたんぽぽ、共に春を象徴する花ですが、
こんなに春の光と影、ひいては人生観まで浮き彫りにさせるものなんだなと
そう思わせてくれる曲もそうないと思います。

この曲は、スキマのライブではよくアンコールの最後に歌われています。
まるでライブの空間から日常の空間にやさしく戻してくれるような
そんな役割を果たしているのかもしれません。

これから私にとっての大切な春の曲になっていくことと思います。
by kaigaitata | 2006-04-14 23:27 | 音楽